けんぷファー〈1〉の感想

けんぷファー〈1〉 (MF文庫J)
けんぷファー〈1〉 (MF文庫J)
メディアファクトリー 2006-11
売り上げランキング : 16207

おすすめ平均 star
starオモシロイ!
starまず読んでみて
starライトノベルの面白さ

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今までにあまり読んだことのない種類のラブコメ。今更ながら、読了。これはいいぞ!


本作は、秋にアニメ化される作品である。この前の記事を書くときにあらすじを知ったのだが、その時点では別に原作を読む気がなかった。だって、平凡な高校生が女の子に変身する話って書いてあるんだから。そんなオカマみたいな話、ちょっと気持ち悪いと思っていた。


だが、それはただの勘違いだった。昨日本屋に出かけたら、ライトノベルのコーナーに、次期アニメ化作品が平積みされていた。その中でもけんぷファーはかなり目立つ位置にあり、既に9巻も発刊されていることが分かった。かなり人気なんだな、知らなかった。気になったから買って帰った。


読んで分かったこと。まず、女の子に変身するというのは、一時的なもので、かつ主人公は(1巻の時点では)変身のタイミングをコントロールできないのである。また、主人公は別にオカマ的な人間ではなく、この境遇に戸惑いを見せる。なぜ変身か?主人公はある日突然けんぷファーという戦士に選ばれて、敵と戦わなくてはいけなくなった。戦闘するときに最適な形がなぜか女の子であるから、主人公は路上や学校の中で突然女の子に変身してしまうのである。しかも、その姿が、男の時は地味な主人公とは対照的で、非常に美人なのだ。こうして、それまで地味で平穏な生活を送っていた主人公の生活は激変し、さまざまなトラブルに遭遇することになる。


以上のように、なかなか風変わりな設定である。だがそれでも、主人公をめぐる三角関係、そしてそれに気づかない鈍感で一人暮らしの高校生である主人公など定番な恋愛要素もあるし、鬱陶しくない程度に短めのバトルも何度かあるし、笑えるところもあるなど、押さえるべきところはきちんと押さえてある作品だ。こういう作品はかなり好きなので、続編も買うことにする。